これは、ハスの実です。こうしてアップにしてみると、「ウルトラQ」に登場した得体の知れない生物のようで、楽しいですね。ご存知の方も多いでしょうが、ハスの実は生食できます。タイやラオス、ベトナムなど東南アジア一帯では、若い実を生食する他、お菓子の材料としても広く使われています。日本では、昔はよく食べた地域もありますが、最近では根の部分(レンコン)だけを食べ、実を食べる習慣はほとんどなくなりました。このハスの実、まず丸い実を取り出し、緑の部分(皮)をむいて中の白い部分を食べます。若い実はそのまま取り出して食べると、柔らかくて、少し甘くて美味しいのですが、少し硬くなってからの実も、甘さがなくなって、代わりに苦味が出て、それが逆にビールのつまみに美味しい…と言う人も多いです。この硬くなってからの身は、白い部分をさらに2つに割って、中心にある芽の部分を取り除いて食べるのがコツ。芽の部分に苦味があります。ところで、ハスの実の茎の部分はレンコンと同じように断面に穴が空いています。根(レンコン)から花に近い茎までずっと穴が続いているのですね。カップ状の部分は、中が蜂の巣のような空洞になっています。で、問題は白い実の中にある長さ1センチに満たない小さな芽の部分なのですが、この芽の部分も、根元に近いところをカッターで切ってみると、直系2〜3ミリの中に、レンコンや茎と同じように空洞が通っているのです。お釈迦様の座でもあるハスという植物は、実に不思議、なんともNecromanticな植物です。